※その2・勇者銀さん (OWee専用ゲーム「どらごんはんたーIII」的な)
ぱっぱらっぱっぱっぱっぱー!(ファンファーレ)
『勇者ぎんときは魔王を倒し、とらわれのお姫様を救い出しました』
喜んだこの国の王様は、約束どおり褒美として姫を勇者に与えました。
国中の人々が魔王からの解放と、姫の無事を喜びあい、二人の婚礼を祝う宴は7日と7晩ものあいだ、盛大に続けられたのでした。
そしてとうとう7日目の夜。
ようやく勇者は姫とふたりきり、初めての夜を過ごしていました。
大きな城の奥深く。王族以外には出入りを許されない後宮の一画です。ふたりに与えられた広い広い部屋の真ん中には、天蓋つきの寝台がありました。
白く清楚な夜着をまとい、姫様がその真ん中にふんわりと座っていらっしゃいます。練りあげられた絹の衣にも負けないくらいの白い肌、唇はりんごのように赤く、髪はしっとり濡れ羽色に輝いていました。
お姫様らしからぬおかっぱ頭は魔王の手から救う際、勇者の剣でばっさり切られてしまったものです。いずれ元の長さに伸びれば、それはそれは艶やかに結い上げられることでしょう。
「あの…勇者さま…」
姫様のお言葉に、寝台の端に腰掛けていた勇者ぎんときはびくっ!と姿勢を正しました。
「…よかったら、もう少しこちらへ、いらっしゃいませんか?」
同じ寝台の上とはいえ、お姫様と勇者の間は手の届かないほど離れています。
姫様の声はとてもお優しそうでした。
年齢よりもあどけないお顔はぶっちゃけぎんときの好みです。
けれどそれなのに、勇者の股間のセンサーはぴくりとも反応しようとしません。
実はその時ぎんときは、自分の倒した魔王の姿を思い出していたのです。この国の人々を恐怖のどん底へ陥れた、その正体は異界の化け物でした。ぬらぬらと不気味な粘液につつまれた大小さまざまな触手が、体中から何千本も生えていました。
ぎんときは姫様をちらり見て、そして頭を抱えました。
…絶対この子、あの触手で犯されてんだろぉぉぉ!!
なんかもう細いのやら太いのやら、短いのやら長いのやらで、前も後も裏も表も、身体のありとあらゆる場所を犯されているに違いありません。
そして魔物の魔力のおかげで、この世のものとは思えぬほどの、めくるめく快感を味わされているに違いありません。
…銀さんそんな体験した娘を満足させられる自信ナイんですけどぉぉぉぉっ!
動こうとしない勇者を見て、姫様はしょんぼりとしてしまいました。
「…やっぱり。やっぱり勇者さまも、私を汚らわしいと思っていらっしゃるのですね。魔王に汚された汚らしい娘と…」
「え?あ、いやいや、いや、汚れたとかそういうことでは全然なくてね、いやマジで」
単に男のプライドの問題です。
けれど姫様は悲しそうに笑いました。
「よいのです。父王も、大臣も皆そう思っています。私が魔王にさらわれたことは近隣の国にも伝わっています。ですから、私はもう他の国へ嫁ぐこともできません」
一生をこのお城の中で飼い殺しです。
一国のお姫様ともあろう方を、どこの馬の骨ともしれぬ勇者に気前よくくれてやるというのには、そういう理由があったのでした。
「うわ…。そりゃひでぇ」
言葉をかわして少しだけ緊張がほぐれたようです。ぎんときは寝台の上をよつんばいに、姫様のそばへにじり寄りました。それまで嗅いだこともないような、ぽわわんとした良い香りが鼻をくすぐり、ぎんときはお腹の下の方が熱くなるのを感じました。
「で、どーなの。ホントのところお姫様は魔王にどんなコトされちゃったの?」
姫様は細い首を力なく振ります。
「さらわれていた間のことは、何も覚えていないのです…」
「あらぁ」
「魔王に汚された娘には、身体のどこかに刻印が刻まれるらしいのですが…」
自分で見えるところには、何もなかったということです。
「お願いします勇者さま。私の身体を、どうか調べてはいただけないでしょうか」
「えっ?あ、えーと、そりゃつまり、あっちこっち見ちゃっていいってこと?」
恥ずかしそうにお姫様はうなずきます。
「いいの?」
「はい…。それに、勇者様はわたくしの、夫になられたのですし…」
真っ赤な顔で、消え入りそうな声で言われてぎんときはほだされてしまいました。
うむむむ。「夫」ねえ。
「わかった」
「では…」
「その代わり、もうその『勇者さま』ってのもやめてくんない?」
「はい」
するとお姫様は何か言いたそうにもじもじしています。
「なに」
「あの…、銀ちゃん、とお呼びしても…?」
パーティの一員、格闘家の神楽がそうやって呼んでいたのを聞いて、とてもうらやましかったのだそうです。
「はは、かまわねーよ。じゃあ銀ちゃんな。えーと」
「私のことも、できれば、あのう…」
とお呼びください…。
「?」
「はい。ゆ…銀ちゃん」
まるで甘いものを味わうように、姫様はその名を口にしました。
「」
「銀ちゃん」
互いに目と目を見つめ合うと、どちらからとも自然に顔がほころびました。張りつめた空気はすっかり緩み、春の湖のような穏やかに凪いだ心地です。
それでは、とぎんときは姫様のお身体をあらためはじめたのでした。
夜着を落とすと、白い背中があらわになりました。
「い…いかがですか?」
「んー」
首の後ろから腰までの流れるような曲線は、ぬけるように真っ白くなめらかで、どれだけ意地悪く目をこらしてもほくろのひとつも見つかりません。
「失礼」
ぎんときは姫様の腰を浮かさせ、まとわりついていた邪魔な布地を残らず剥ぎ取ってやりました。
けれどその下、形のいいお尻にも、何も怪しい痕はありませんでした。
その時、ぎんときの手のひらが、姫様の肌に直接触れてしまいました。
「あ…っ」
困ったようなお声とともに、たったそれだけでほんのりと姫様の肌は色づきます。それを見て胸が弾むと同時に、ぎんときには思いついたことがありました。
「あ、おしろい彫り…みたいな」
「…それは?」
「おしろい彫り」というのは、肌が上気すると浮き上がってくる特殊な手法の入れ墨です。忍者まんがではそれを使って子孫の身体に秘術を隠してあったりします。
「えーと。ちょっとだけ、触っても…?」
こくんと頷いてくださったので、ぎんときはおそるおそる姫様の体に触れはじめました。
「悪い、ちょっとだけだから」
肩をさわさわと撫でます。背中をそっと触ります。
するとわき腹を撫でた瞬間、姫様の全身に、細かな波がたちました。
「ん…っ」
「あ、わりぃ」
姫様は眉根に皺を寄せ、どこか苦しそうにしています。ですがこれもすべて姫様の潔白を証明するため。ぎんときも手を抜くわけにはいきません。
ぎんときは姫様の手を前につかせて、犬のような四つんばいになってもらいました。座ったままの今の姿勢では見えない部分が多すぎます。
けもののようなご自分の格好、しかも絹糸の一本も身にまとわない恥ずかしさに、姫様はシーツに顔を突っ伏してしまいました。そのせいでお尻がよけいに突き出されてしまったことには気づきません。
腰からお尻、太ももとふくらはぎの裏にもそれらしい痕はありませんでした。
「次はじゃあこっちな」
少し乱暴な口ぶりで言って、ぎんときは姫様の身体をひっくりかえしてしまいます。寝台の上に転がされてしまった姫様は、あわてて両手で身体を抱きしめ、縮こまって胸を隠しました。
「こら」
「あ、でも、でも、勇者さま…」
「銀ちゃんだろー?」
これから「勇者さま」って呼んだら罰ゲームな。ぎんときの目はだんだん楽しそうに輝いてきます。嫌がる姫様の両腕を、ぎんときはしっかりと掴みます。姫様も必死で抵抗しますが勇者の力に叶うわけもありません。
とうとう覆いは引き剥がされ、たゆんと豊かなふくらみがぎんときの目にさらされてしまいました。
にやにやと舐めるようなぎんときの視線を、姫様は見ていることができません。
「こっちも、ちゃんと赤くして確かめねーと」
いい?と姫様の目をのぞきこんで訊ねると、ぎゅっと目を閉じお許しの返事が返ってきました。可憐な仕草にぎんときの瞳孔は猫のようにきゅーっと縮まりました。
血の赤さを謳われる唇に思わずぎんときはくらいつきました。
どうしていいかもわからない人形のような姫様の口を好き放題に舐めつくすと、やがてあごから喉元へ向かって唇をゆっくりすべらせます。ぎんときの舌と唇は、二つの丘に交互に吸いつき、つんと勃った頂点にたどり着きました。
舌の先で突起を何度もはじくと、姫様が身をよじりました。
「んんんっ、やっ、いけません、そんなぁ…あっ…」
つつましやかな姫君のぎこちない痴態にぎんときは我慢ができなくなってきました。
そのうち姫様の白い肌は全身真っ赤になりましたが、魔王の刻印などどこにも浮かびません。
「どう、ですか?勇…ぎ、銀ちゃん…?」
「そーだなぁ」
腕組みをして真面目に悩んでいるように見せて、ぎんときの口元は薄く笑っています。
「まだ見せてもらってないとこがあんだけど」
言うが早いかぎんときは、姫様の両足首をつかみました。
「きゃああっ?!」
「はあい、ご開帳〜」
つかんだ足首を持ち上げて、大きく広げさせてしまいます。姫様の大切な大切な場所が、淡い翳りのさらに奥でしっとりと潤んでいました。
「やっ!だめぇっ!見ちゃっ…そこは…」
「えー?でもここに刻印あるかもじゃん?」
「ありませんっ!そこは、自分で…」
はっとしたように姫様は口をつぐみました。とてもはしたないことを言ってしまったことに気がついたのです。
「へえぇぇぇぇ?」
案の定ぎんときはかさにかかってきます。はしたなく股を開かされたまま、股間から聞こえるとぼけた声に、姫様は狂ってしまいそうでした。
「自分で見たんだ?」
「だから…、離して、そこは、もう…」
「鏡で?」
この姿勢から解放されたい一心で、姫様に正直に答えました。
「そうです…っ、だから、お願い、離して…っ!」
「けどさぁ、やっぱここも赤くして見ないとダメだろ?」
ちょっと待って。今すぐ熱くしてやっから。
ぎんときの顔が迫ってくるのを感じます。ついに姫様は泣きながら許しを乞いました。
「だめっ、銀ちゃんやめてぇ…っ、…っ恥ずかし…」
「ん〜、なんにも浮かび上がって来ないねぇ」
これで終わったと姫様がほっとしたのもほんのつかのま。
「な、なにを…」
「あとはさぁ、濡れると何かわかるかなぁって」
ぷちゅっといやらしい音をたて、ぎんときはそこへ口付けました。あまりな仕打ちに姫様は目を回しています。夫とはいえ打ち首にしてやりたい無礼です。
それなのに、腰から背骨を突き抜ける感覚に姫様は痺れきってしまいました。
「だめっ、汚…っ、そんな、そんなとこ…やあんっ」
「だいじょーぶ、すげぇいい匂いする」
「やだあっ…!」
ぎんときの言うことも嘘ではありません。初夜にそなえて香油のお風呂を使った身体からは本当にほのかな花の香りがしていました。
「お〜っと。お水が湧いてきましたね〜?」
おみ足の間に身体をわりこませ、間近に顔を近づけたぎんときは、すぐ目の前に咲く花びらを指で広げてしまいました。泉はみるみる蜜で潤います。姫様は息も絶え絶えです。
「奥までちゃんと調べねぇとな」
「ああっ…、そ、そこぉ…っ、あっ、ああっ、あっ、銀…、銀ちゃ…、、そこぉ…」
「こらぁ。暴れたらちゃんと見えねぇ。銀さんにちゃんとあそこ見せて」
ぎんときは試験の面接官のように、形だけは真面目くさって質問をはじめました。
「なぁ、この感じ、何か思い出したりしねぇ?魔王のヤローにもこんな風に弄られちまってたんじゃねぇの?」
「わ、わかんない…、ああんっ、わかんないよう…」
「うわ、すげぇあふれてくる。何もなけりゃあこんなに身体がほぐれてるもんかね?」
「知らな…」
「それともお姫様はこっそり自分でいじくっていらっしゃったのかなー?」
びくん!と姫様の腰が浮き上がりました。
「だってそーだろ?普通は自分のあそこ見ようなんて考えねぇだろ?」
「そんなっ…、そんなぁ…」
「ほんとは化物にさらわれちまう前から、毎晩、自分で気持ちよくなってたんじゃねぇの?だってほら…」
姫様のあそこはぎんときの指を、なんなくくわえこんでしまいました。中をくちゅくちゅとかき回すと、いやいやと首を振りながら、腰はみだらに円を描いて刺激を求めるようでした。狭い通路がきゅうっと指を締めつけて、動かせなくしてしまいます。
「なにこれ」
「あっ…、ああっ、もう…っだめっ…ああんっ、だめぇ…、だって、、、こんなの…っ」
続く悲鳴を耳にして、勇者ぎんときのセンサーは突然暴れだしたのでした。
「こんなの初めて…っ!」
造りの確かな寝台もぎしぎしと大きくきしむほど、それはそれは激しい動きでした。重なりあったぎんときがこれでもかと姫様の中を責めたてます。
「これは?どう?これも初めて?」
「うんっ、うんっ、きもちい…っ、、初めて、こんなのっ…」
猛りを増したぎんときのものが、ぐいっと奥を突き刺しました。きゃうんっ!と甲高い姫様の喘ぎ声が寝室に大きくこだましました。
今ではもう、嫌がる様子はかけらも見えず、身体を弓なりにのけぞらせ姫様は心のままよがっています。
「これは?これも?」
「うんっ、うんっ、ぜんぶ…っ、初めてぇ…っ、いいのっ、すごい…いいのぉ…」
気分をよくしたぎんときが今度は小刻みに前後へ動きます。続いてえぐるように腰を送り込むと、桃のように色づいた姫様の乳房がたぷんたぷんと揺れました。
「ね…わたし、わたし、どう…っ?やっぱり…、わたしっ、魔王に…」
快感に蕩けてしまった目が、ほんの一瞬心配そうに曇ります。けれど皆まで言うことはできません。
姫様の口をぎんときが唇でふさいでしまったのです。
「ん…っ、ん…ぷっ…ん、は…っ?」
不思議そうな姫様にはかまわず、ぎんときは甘いよだれをすすります。
そんなことはもうどうでもいいことでした。自分の手で自由自在にもてあそばれている姫様が、ぎんときは愛しくてたまらなくなってしまっていました。
もしも化け物の手がついていても、今から自分が塗り替えてしまえば済むことです。
姫様に早く自分の種をつけたくて、下半身はうずうずしています。いよいよ限界の近いことを感じたぎんときは上半身を倒して姫様を抱きすくめました。姫様もそれを離すまいと、手ばかりか足まで、ぎんときに巻きつけてしまいました。
「やらし」
「あ…っん、だってぇ…、だって、欲しいもん…ね、ね?銀ちゃんの、ぜんぶ、ちょーだい?」
切なげな瞳におねだりをされて、びくんと一度腰が跳ねました。それをきっかけに前後への動きは止まらなくなってしまいました。自分の意志で突き上げているのか、内から湧き上がる何かに突き上げさせられているのか、ぎんときにもだんだんわからなくなってきました。
はぁ、はぁと苦しそうな息と、口の端からはよだれがだらだらこぼれます。
「あ…っ、あぁっ、…っ!」
全身の血が姫様に奪われるような感覚でした。ひときわ深く奥を突いた瞬間、熱い白濁が勢いよく注がれました。びゅるっと何度も姫様の中へ吐き出しながら、ぎんときの腰から腿にかけてが引きつるような気がしました。
もう何も出なくなるまで吐き出したあとも、姫様の身体の中が気持ちよすぎで離れたくありません。
身体を深くつなげたまま、ふたりは唇をあわせました。
お互いの汗と、口から、あそこから漏れた液体が、混じりあって溶けていくようでした。
そしてふたりはそれからずっと、お城の奥のこの部屋で、仲良くすることだけを仕事のようにして、とても幸せに暮らしたのでした。
めでたしめでたし。